茨海小学校（ばらうみしょうがっこう）

茨海（ばらうみ）という名前の野原に出かけたとき、思いもかけず狐の小学校の授業を参観することになった、だなんて信じてくれますか？
いや、これは本当のことです。
生徒たちや先生、その授業内容、これらは人間の私からすれば時にユーモラスで時に皮肉のこもった、しかも現実的でなかなかに程度の高い面白い授業だったのです。
いや、疑ってはいけません。このお話を読んでくださればわかります。
あなたもぜひ、参観してみてください。

【プロフィール】
絵●西村繁男（にしむら　しげお）
1947年、高知県高知市生まれ。
中央大学商学部卒業。セツ・モードセミナーにてイラストレーションを学ぶ。
はじめての絵本は、1974年に月刊「こどものとも」で発表した『くずのはやまねこのきつね』（作・大友康夫　福音館書店）。その後『おふろやさん』『やこうれっしゃ』（いずれも福音館書店）など、人々の普通の生活を描いたものや、絵本にっぽん大賞を受賞した『絵で見る日本の歴史』（福音館書店）、産経児童出版文化賞を受賞した『絵で読む広島の原爆』（文・那須正幹　福音館書店）など、事実を丹念に追って描く作品を刊行。
ほかに児童福祉文化賞を受賞した『にちよういち』（童心社）、『がたごと　がたごと』（文・内田麟太郎　童心社）、『じごくのラーメンや』（作・苅田澄子　教育画劇）など、ユーモアとリアリティが絶妙な味わいをかもしだす作品多数。

●使用画材：日本画水性絵具、鉛筆、色鉛筆／水彩紙（アルシュ　極細目）

【発行日】2022年10月16日